一戸建てに比べマンションは乾燥しやすい
みなさんは、一戸建てとマンションどちらが乾燥しやすいかご存知ですか?
答えはマンション。
詳しくは後述しますが、マンションは一戸建てに比べて乾燥しやすいです。
賃貸も含めマンション生活を20年以上続けている私は、一戸建ての実家に帰省した際、マンションに比べ肌寒さを感じることが多く、自宅のマンションに戻った時には快適な暖かさに心地よさを感じる一方で、急激に乾燥を感じ体調を崩すことが多いです。
マンションが乾燥する2つの理由
1.部屋の中の温度が上がると湿度が下がるから
乾燥する仕組みを正確に理解するためには、相対湿度と絶対湿度を知る必要があります。
湿度とは、空気中に含まれる水蒸気の量を表す尺度です。一般的に単に湿度というときは「相対湿度」のことを指し、ある湿り空気の水蒸気分圧と、その湿り空気における飽和空気の水蒸気分圧の比を単位「%」で表します
出典:ウエットマスター 相対湿度と絶対湿度
絶対湿度は、湿り空気に含まれる水蒸気の質量を指し、乾き空気1kgに対する量として、単位「kg/kg」で表します
出典:ウエットマスター 相対湿度と絶対湿度
空気中に存在する水分量は温度によって変わってくるので、部屋の温度が高ければ、より多くの水分量を含むことができます。
つまり、同じ湿度であっても、温度が低い部屋よりも温度が高い部屋のほうが、空気中に存在する水分量が多いということです。
夏と冬で、湿度が同じであるにもかかわらず、冬のほうが体感的に乾燥を感じるのは、これが理由です。
さて、話を本題に戻しましょう。
マンションの部屋の中が乾燥しやすいと感じる冬場は、そもそも空気中に存在する水分量が少ないです。
その状態から、エアコンを使って部屋の温度を上げると、空気中に存在する水分量は変わらずに温度だけが高くなります。
さきほどの説明のとおり、温度が高くなれば湿度は下がりますので、結果として乾燥を感じるという訳です。
2.高気密・高断熱だから
鉄筋コンクリートでできているマンションは、一戸建てに比べて隙間が少なく気密性が高いという特徴があります。
また、築年数の浅いほとんどのマンションには断熱材が入っているため、断熱性能にとても優れています。
気密性が高いことで、外と室内の空気の出入りが少なくなり、断熱性能が高いことで、部屋の中の暖かい空気を外に逃がさずにすみます。
高気密・高断熱のマンションは、部屋の中の温度を一定に保つことができるのです。
快適で暖かい温度が保たれるということは、湿度が下がることになりますので、乾燥を感じやすくなります。
一戸建てに比べてマンションのほうが乾燥しやすいのは、高気密・高断熱であることが理由です。
マンションでの乾燥対策
エアコンで部屋を暖める以上、部屋が乾燥するのは必然と言えますが、マンションでの乾燥対策はどうすればよいでしょうか?
- 加湿器を使って湿度を上げる
- 加湿機能付きのエアコンを使用する
- 洗濯物を部屋干しする
などが対策として挙げられます。
最後まで読んで頂きありがとうございます。